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ピカレスクギャラリー企画展 「百花繚乱 HERO展」

「百花繚乱 HERO展」概要

開催期間:2021年1月1日(金)~2021年1月24日(日)

開催場所:渋谷 Picaresque Art Gallery 店頭・HP

展覧会テーマ:どのようなヒーローを描き、どのような観点からこの世界(現在)を切り取り作品にするのか

2021年の始まりと同時に開催された展覧会のテーマはずばり「ヒーロー」です。

私の思うヒーローを描いた、ハガキサイズの新作原画を展示しました。

私が描いたのは、ヒーローというテーマだけど、女の子です。

大切な何かを守るために戦う(闘う)のに性別は関係ないと思ったからです。

透明水彩とミリペンを使い、ぱっとみたときに、変身美少女のように色合いや服装が可愛らしく感じてもらえるように描きました。

ピカレスクギャラリーさんは、今回初めてお世話になったギャラリーさんでした。

コロナ禍という情勢により店頭とHPでの展示とのことでどんな感じになるのかドキドキしていました。

現地に行きたかったのですが、私は自粛してネット上で展覧会の様子を楽しみました。

会期中はまさに百花繚乱、総勢130名の作家さんが描くそれぞれのヒーローがたくさん集まって、大変迫力とエネルギーに溢れる展示だったなと画面越しでも思えました。

ピカレスクギャラリーさんは、外出自粛生活の今の現状や遠方のお客様も楽しめるように、HPで全作品を観たり購入できたり、YouTube動画で作品を紹介したりと、この時代に合った形のギャラリーだなと思い新鮮でした。

また、YouTubeライブでピカレスク店長の松岡さんと出展作家による対談形式の作品プレゼン配信も積極的に行っていて、ライブ配信を通して作家とお客様が交流できるのも現代らしくて面白いと思いました。

私も今回ライブ配信で作品について等喋ったのですがめちゃめちゃ緊張しました。

けれど、配信を見てくださった方々から温かいコメントを聞くことができて、対面でお話しできなくても、こうしてお話しできて良かったなぁ嬉しかったなぁと思いました。

ここでも、今回描いた作品「きみのことさえ救えれば」のことを少し書こうと思います。

今回私の思う、私が描きたいと思ったヒーローは、不思議な力で変身して悪や脅威に立ち向かう女の子でした。

可愛くて、みんなを守ってくれる希望の存在に見えるけど、どこか無理をしているヒーローです。

他者と上手く関わるには、他者が求める自分にならないといけないのか。

本当の自分を出せない、怖い、自分がわからなくなる、そんな苦しさをヒーローの彼女に重ねました。

みんなを守ってくれるヒーローのことは誰が守ってくれるのか。

ヒーローの彼女の苦しみは、誰が救ってくれるのか。

「きみのことさえ救えれば」

最期のときになって、やっと彼女は、画面の外、対面する「きみ」に本当の自分をみせようとしています。

自分の辛さや苦しみを打ち明けるのは簡単じゃない。

だけど今ここで「きみ」にだけはみせなくちゃ何も伝わらないと思った。

それは、彼女にとっての大切なもの(人)は「きみ」だからではないでしょうか。

そしてその想いをことばにしてぶつけている……そんなシーンを描きました。

対面する「きみ」はどう思ったのか。

想像するのも作品のひとつの楽しみ方ではないかなと思っています。

最後に、百花繚乱HERO展をご覧下さった皆様、ギャラリースタッフの皆様、他の作家様方、本当にありがとうございました。

*「百花繚乱 HERO展」の全作品をこちらからご覧いただけます。(通販購入は終了しています)

*「百花繚乱 HERO展」みこみきおの作品プレゼン配信はこちらからご覧いただけます。